Apollonneo’s blog

読書感想文、自然体験談多し

薬物依存の最先端?

以下、ツイッタランドに挙げた引用…。

 

松本俊彦著「薬物依存性」を読む。
薬物依存やドラッグについて理解が進む1冊。
『ドラッグは快楽でなく使用者の「松葉杖」である』という考え方は新鮮だった。苦しいから使うのだと。
なぜ依存性になるのか?というメカニズムも載っており、共通範囲のリスカについてもあとの方に述べられたている。 https://t.co/VznPcfa8aW

 

なお、ネットで松本氏の「9%酎ハイの功罪について」の記事もあり、薬物だけでなくアルコール問題も深く切り込んだことを言っていた。
Alc9%500mLを2缶飲んだらかなりのアルコール摂取量になると。

 

大事なのは1度ハマれば再起不能ではなく、回復できるということ。
慢性病であるが、長く付き合っていく点は糖尿病や腎障害など代謝疾患に似ている。
「強がるのではなく、弱さから始める」のだというメッセージを本書から受け取った。
弱さを認める勇気。

 

~引用終わり~

 

もちろん、治療プロセスには例外もあるだろうけど、NA(依存性自助グループ)の広がり方は全国に行き渡りつつある。

 

イッタランドで書かなかったことに松本氏のいう「孤立の病が依存性だ」という点だ。

なぜって?誤解を産むから。

孤立しててもちゃんとしてる人はいるとか、孤立するのが悪いとか、こういう揚げ足取りがいまは多い。

松本氏が言うように依存性者への想像力が働かないのは、実際の依存性者を知らないからだ。

 

あと、ドラッグというのはありふれたものだと私は思う。

愛好家や上手く使いこなせていたりする人間が一般人にもっといるはずである。

表に出すと犯罪になるから。

 

それも、大学でドラッグを覚えて世の中に出て…あたかもうつ病患者がデパスを処方されるように、それをドラッグで自己治療してしまう人間が。

 

そこまでいくと法とか倫理の問題になるのだろうけど、結構スルスルと抜けて上手く楽しんでいるんじゃないか?と私は予想する。

もちろん、カネがある身分のヤツだけどさ。

 

松本氏がAlc9%を「飲む福祉」という人間がいると紹介していたけど、安ければ飲むし、いや事を忘れられるなら、もっと飲むだろう。

 

向精神薬にせよ、ドラッグにせよ、苦しい時を一時しのぎしているようなもの・・・な時がある。

早い話、嵐が過ぎれば使わないのに越したことがないのだ。

この点は松本氏のいう「ドラッグ(アルコール)は本人の補助に使われていた」という言葉に同意する。

大抵の人は嵐が過ぎれば、必要なくなるものだろうし、また嵐が来たら備えれば良いだけの代物なのだ。

 

さて「孤立の病」としての薬物依存だが、患者は弱いか?

強弱、善悪は保留にして現実、困っているんだから、それを何とかすればいい話だろう。

普通の人はすぐ弱いとか悪いとか判断を付けたがる。

いまは健康体だが、将来はハンディを背負うかもしれない。暗な将来など考えないのだろう。

目の前の依存性者はまさか「私」ではないと認定するのだ。

 

薬物依存(アルコール症)は可能性としての病いでもあるし、誰がなってもおかしくはない病いでもある。

ゆえに、1発逮捕と人生ズドン!ではなく緩い回復への扉は開いていないと、偏見は無くならないと思う。

 

・・・でも、正直「バカが止められなくなったw」とか言う薬物愛好家やその取り巻きがいるから、依存性者がコミカルに色付けされているのも見逃せないと思う。