いま厄介なのは・・・
緊急病以外はブロックされているらしい。
優先順位のある症状が優先されるのは仕方ないのだ。
今回の疫病でとっさの時に需要が爆発するのはクリニックであり、軽傷~中傷はかからない方が良いことが分かる。あるいはかかれない。
世の中、仕事の効率(能率)や成績主義を通した結果である。現代まで仕事というのは人に無理を強いてきた。
医療本を読んだ。
社会が病気を作り出すという木村氏の書いたものだ。
データの裏付けや読み方が1級品で、鋭いとこれを指摘する。
また、外科の先生なのに内科領域まで味がある書き方をしていて、実は心療内科ではありませんか?と言いたくなる。
生活習慣を生活環境病と改め自己責任の呪いを解き、文脈には重しを付けながら勤労する人たちを労おうとする。
「病には複合的なファクターがあり1つの原因に絞れない」
これほど、医者から救われる言葉はないだろう。
本の中で「風邪で休んだら後日菓子折りを持っていった従業員がいた」話が出るが、職場によってはそういう場所もあるのだろう。
過剰(病的)な「お詫び感」だと思う。
迷惑についてや本当に苦しいことなどの価値観が現代は滅茶苦茶なのが分かる。
苦しいのは本人であって、現場を回す「システム」にまで心身や魂を売ってはいけない。
いまの疫病にしても「みんなのために〇〇しよう」という言葉自体、個人を殺している。
ゆえに、いつまでも個人になれない。
正しさ溢れるスローガンは個人を亡きものにする。
医療費にしてもたらい回しにカネがかかるという。
かかりつけ医を持ちなさいというのは、何ヶ所もクリニックを巡り1-3割払うけど、全額(10割)からしたらかなりの金額だろう。
昔のように1箇所で全身を診てくれる医者に人間味があったという時代は過去のものだろう。
それを望むなら東洋医学に行くしかない。
風邪にしても症状を緩和するだけだ、と氏はいう。
いまの疫病含めウイルスが原因であり、極力自己免疫に任せるのがよいという。
医療に対しての色眼鏡が外され、細かな事情がわかる。政治や社会の関係まで書かれているのでとても勉強になる。